近年、多くのダンサーが活躍することや、法改正により中学校の一・二年生はダンスが必須科目になった背景もあり、ダンスインストラクターを目指す人が増えています。しかし、ダンスインストラクターになるには、具体的にはどうすればよいのでしょうか。
ここでは、ダンスインストラクターになるための方法や仕事内容、必要な資格・実績、平均年収、将来性などをご紹介します。
ダンスインストラクターとは
そもそもダンスインストラクターとは、どのような仕事なのでしょうか。ここでは、ダンスインストラクターの仕事内容と、やりがいをご紹介します。
ダンスインストラクターの仕事 内容
ダンスインストラクターは、さまざまなジャンルのダンスを指導するエンターテイメント性の高い仕事です。ダンススクールやダンススタジオ、スポーツジム、フィットネスクラブ、カルチャースクール、学校などで働くことが一般的です。
雇用形態は幅広く、正社員、アルバイト、契約社員、業務委託、派遣社員などがあります。自分の得意とするダンスを担当し、ダンスの楽しさや魅力を生徒に伝える仕事です。例えばジャズダンス、ヒップホップ、社交ダンス、タップダンス、フラダンス、チアダンスなど、さまざまなジャンルがあるのが特徴です。
ダンスインストラクターは、それぞれが得意とする分野のダンスレッスンを担当し、生徒の発表会やイベントでの振り付けやフォーメーションの指導も行います。
ダンスインストラクターのやりがい
多くの生徒にダンスを教えるダンスインストラクターは非常に魅力的な仕事です。ここでは、ダンスインストラクターのやりがいをご紹介します。
ダンスに携わりながら収入が得られる
ダンスインストラクターは、ダンス関連の職業の中で食べていける可能性が高い仕事です。自分のダンススキルを活かしながら、比較的安定した収入を得られるのは、この仕事ならではの魅力といえるでしょう。
収入を得ながらダンサーとしてのスキルも上げられる
ダンスインストラクターは、自身もダンサーとして舞台に立つことも多いです。自分自身がダンスの指導者として、異なる観点からダンスを見ることは、自身のダンス技術の向上にも大いに役立ちます。そのため収入を得ながら、自身のダンサースキルを向上することも可能です。
生徒が成長する喜びや人との絆など、お金以上のものを得られる
ダンスインストラクターは、生徒を育てることで喜びを感じられるのもやりがいです。スクール生のスキル向上が自分の仕事の成果であり、人と接する職業で絆や心を育むこともあるでしょう。自分が教えて生徒が成長する姿を見るのは、お金には替えられない大きな喜びです。
ダンスインストラクターになるには?
ダンスインストラクターになるための方法は、いくつかあります。以下で、おもな方法を確認しておきましょう。
体育大学で学ぶ
体育大学では、ダンスに関する専門的な知識や技術を学べます。ダンスの理論や実践を学び、指導者としてのスキルを磨くことが可能です。ただし、一般的な大学と同様、受験して合格する必要があるため、受験勉強は欠かせません。
専門学校で学ぶ
ダンスを扱う専門学校では、ダンスの基礎から応用まで幅広い知識を習得できるのが特徴です。ダンスのステップや振り付け、指導法などを学び、実践的な経験を積めるため、活躍の場が広がります。また体育大学とは異なり、入学試験が不要なところが多いのもポイントです。
ダンサーとしての実績を積む
独学でもダンスインストラクターになることは可能です。自分の得意なダンスジャンルを深く学び、経験と実績を積むことで指導者としてのスキルを向上させられます。ダンスインストラクターとしての就職先は、ダンススクールやフィットネスクラブなどが一般的です。ダンサーとしての実績があると雇ってもらいやすいでしょう。
ダンスインストラクターに必要な資格・実績
ダンスインストラクターとして働くために必須の資格はありませんが、職場によっては一定の資格が求められる場合や、持っていると就職に有利なものはあります。ここでは、ダンスインストラクターに必要な資格・実績をご紹介します。
ダンスインストラクターに必要な資格
ダンスのインストラクターには、さまざまなジャンルやシーンで活躍するための資格が存在します。ただし、現在のところは資格がなくても、仕事としてダンスを教えていればインストラクターと名乗ることが可能です。
ただし、一部の資格には「インストラクターの実務○年、○○時間以上」という条件が付いているものもあります。代表的な資格は、以下のとおりです。
ストリートダンス系
ストリートダンス系の資格は、そのダイナミックなパフォーマンスと表現力を活かすためのもので、多くのダンサーがこれらの資格を取得しています。JDAC認定ダンス指導員は、ダンスの基本的な技術と理論を習得し、それを教える能力を証明する資格です。
一方、ダンス教育指導士(JSDAストリートダンス検定)は、ストリートダンスの特定のスタイルに精通していることを証明する資格です。これらの資格を持つインストラクターは、ダンススクールやジム、コミュニティセンターなどで教えられます。また、これらの資格はダンスの専門性と教育能力を証明するため、ダンス関連の仕事を探す際に大きなアドバンテージとなるでしょう。
福祉・療育系
福祉・療育系のダンスインストラクターは、ダンスを通じて人々の心と体の健康をサポートする重要な役割を果たします。JDACダンス介護予防指導員は、高齢者や障害者などの特別なニーズを持つ人々に対して、ダンスを通じたケアと予防を提供する能力を証明する資格です。また健康運動指導士は、運動を通じて健康の維持と向上を促進するための専門知識と技術を持つことを証明する資格です。
これらの資格を持つインストラクターは、福祉施設や医療機関、地域の健康センターなどで働けます。これらの資格は、福祉・医療系のダンスインストラクターとしての専門性と信頼性を証明するため、仕事を探す際に有利です。
学校教育・レクリエーション
学校教育・レクリエーションの分野で、ダンスインストラクターとして働きたい場合は、JDAC学校教育指導士の資格を持っていると有利です。JDAC学校教育指導士は、学校教育やレクリエーション分野で活躍するためのもので、この資格を持つことで、ダンスを通じた教育の専門性と信頼性が認められます。
この資格を取得することで、学校の体育の授業や放課後のクラブ活動、地域のレクリエーション活動など、さまざまな場面でダンスの指導が可能です。また、ダンスを通じて子どもたちの健康促進や社会性の向上、創造性の育成に貢献できます。
フィットネスジム系
フィットネスジム系のダンスインストラクターとして活躍するためには、特定の資格を持つことが有利となります。例えば、JAFAエアロビックダンスエクササイズ(ADI)の資格は、エアロビックダンスの基本的な動きやリズム感を教える能力を証明します。また、ズンバの資格は、ラテン音楽に合わせたエネルギッシュなダンスフィットネスを指導する能力を示すことが可能です。
さらにアルゼンチンタンゴの資格は、情緒豊かなタンゴの技術と表現力を教える能力を証明します。ジャザサイズは、ジャズダンスをベースにしたフィットネスプログラムを指導する能力を示す資格です。
これらの資格を取得することで、インストラクターとしての専門性と信頼性を高め、より多くの生徒にダンスの楽しさと健康への貢献を伝えられます。ただし、これらの資格を取得するためには、一定の実務経験や学習時間が必要となる場合があります。そのため、ダンスインストラクターを目指す人は、自分が教えたいダンスのジャンルやスタイルに合わせて、適切な資格を選び、取得することを検討するとよいでしょう。
ダンスインストラクターに求められる実績
ダンスインストラクターとして働く場合には、以下のような実績があると有利になるでしょう。それぞれの内容を解説します。
ダンスの経験年数
ダンスインストラクターとして働くうえで、ダンスの経験年数は非常に重要です。ダンスの技術は時間とともに磨かれ、長年の経験があることは、その人が多くの時間をダンスに費やし、さまざまな状況でのパフォーマンスに対応できる能力を持っていることを示します。また長い経験年数は、ダンスの教え方や生徒とのコミュニケーション能力も磨かれていることを示すため、生徒からの信頼を得やすくなるでしょう。
大会やコンテストでの入賞実績
大会やコンテストでの入賞実績も、ダンスインストラクターとして働く際には大きなセールスポイントとなります。自分の技術が客観的な評価を受け、高い評価を得ていることを証明できるためです。また、競争的な状況でのパフォーマンス経験は、生徒たちが同様の状況に直面したときのアドバイスや指導に役立ちます。
バックダンサーとしての実績
バックダンサーとしての実績は、ダンスインストラクターとしての信頼性を一層高めます。ミュージックビデオ、TVCM、映画、ミュージカル、音楽番組・ライブなどでの活動実績は、その人がプロフェッショナルな環境で働く能力を持っていることを示す証です。また、これらの経験は、生徒たちが将来的に同じような機会を追求する際の具体的なアドバイスやガイダンスを提供するのにも役立つでしょう。
ダンスインストラクターの平均年収
ダンススクールやフィットネスクラブで正社員として就職した場合、年収は350万円程度といわれています。ただしダンスインストラクターの給料は、ギャラやステージ内容、個々の能力や経験、知名度によって大きく異なるので、あくまでも参考程度です。
また、ダンススクールなどでのレッスンや指導には、1レッスンあたり2,000円から5,000円程度が相場といわれています。個人レッスンでは、1時間あたり5,000円から20,000円程度が一般的です。アーティストのMVや舞台、CMなどでの振付や演出によっても収入を得ることがあります。その場合、報酬は数万円から100万円以上になることもあるでしょう。
ダンスインストラクターの将来性
近年、ダンスはますます身近なものとなっており、ダンスインストラクターの需要も高まっています。自己表現や健康維持を目的とする人々が増えており、ダンスを楽しむ人々が増加しているため、ダンスインストラクターとしてのキャリア形成が可能です。また、ダンススクールの正社員だけでなく、副業としての活動も選択肢としてありえるでしょう。
まとめ
ダンスインストラクターになるには、体育大学や専門学校で学ぶことや、ダンサーとしての実績を積むことが必要です。また、持っていると有利になる資格や、ダンサーとしての実績を積むことも欠かせません。
ダンスインストラクターは生徒の成長を見られる喜びや、自身もダンサーとして成長しながら収入を得られる仕事です。ダンスが好きな人であれば、目指してみる価値があるでしょう。
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