ライブでダンスの音源やカラオケの音源を使うときに
音響さんとのトラブル、
そういった悩みなどありませんか?
音響さんから
「音源、CDでください」
と言われた時、
そんな時に、音響目線で出演者さんに理解しておいてほしいことを
まとめてみます
音源をCDにする=パソコンでCD-Rに焼くという作業をする
という作業になりますが、
こんな疑問出てくるだろうというものに答えてみます!
① CD?、CD-Rって?
音が入って売られているCD(CD-ROM)じゃなくて、何もデータが入ってなくて、そこにデータを入れられるのがCD-Rです。
特殊なレーザーで表面を焼いてデータを書き込んでいるので、データを書き込むことを”CDを焼く”と言います。
焼いたらもとには戻せません。
②CD-RWだとCD-Rと違って何回も焼けるってホント?
たしかに、書き込み→消去を繰り返すことができますが、CDプレイヤーの読み取りでのエラーが発生する確率が非常に大きいです。
ということで音響さんには嫌がられます。
③買うときにデータ用と音楽用のCD-Rがあるけど、音楽用がいいの?
実は同じです。「CDレコーダー」というものでは音楽用のものしか使えないようになっていますが、パソコン等で焼くときはデータ用でも問題ありません。
(音質面で音楽用の方がいいものはあります)
④パソコンで焼いたCD-Rを渡したらデータで入ってて聞けないと言われた…
パソコンでCDのアイコンをクリックしてその中に音楽ファイルを入れて…というようにやってしまうと[音楽のファイル]というデータをCD-Rに書き込むことになります。これが”データCD”です。
“オーディオCD”として作成しなくてはいけないので、それができるライティングソフト(ディスク書き込み用ソフト)が必要です。
簡単な無料のもので言うとWindows Media PlayerやiTunesなどです。分からなければそれぞれソフトでの”オーディオCD”の作成方法を検索してみてください。
⑤MP3の音源をCDに入れたいから[MP3 CD]にしたら再生できないって言われた…家だと聞けたのに…
MP3 CDというのは実は”データCD”です。
オーディオCDは1枚のディスクに約80分収録できます。
MP3は圧縮率によりますが、10分の1程度のデータ量です。
(ちなみに音質は10分の1とは言いませんが、それなりに落ちます。)
近年はMP3 CD対応のCDプレイヤーはたくさんありますが、対応していないプレイヤーでは再生できません。
ライブハウスの音響設備だから最新のものに対応してるんじゃないの?と思う方もいるかと思いますが、よく考えてみてください。
いい音を聞ける環境にするためにお金のかかった設備がある場所で音質の落ちた音に対応するためにお金をかけると思いますか?…
⑥そもそもCD使わないし、スマホからで良くない?
スマートフォン再生によるトラブルは非常に多いんです…
別の場所をタップしてしまう、再生中に通知・電話がくる、画面がロックされてしまう、イヤホン端子からで音質が良くない、イヤホン端子ついているものとないものetc…
そもそも個人情報などが詰まったものすごいものを預かるのが怖いです。
出来る限りやめてほしいです…
⑦じゃあ音響さんは今後もCDプレイヤー?
そんなことはないと思います。本番中にCDが飛んだりなんかは嫌ですよね。
最近はCDでもらってもそれをパソコンに取り込んでから再生したりするのも多く行われるようになってきました。
SDカードやUSBメモリからの再生、事前にデータをメール等で送ってもらいそれを再生なんてことも多いです。
これからはCDからデータに変わるので、WAVとかMP3とか、サンプルレート、ビットレートなんて音声データの知識をみんなが知らなければならない時代になると思います!
~その他~
①CDの盤面は白いままでいいの?ペンで書いていいの?
たくさんCDがあると分からなくなってしまうので、ぜひ盤面にはアーティスト名、チーム名など書いてほしいです。
ただ、必ずフェルトペンで書いてください!
ボールペンやシャープペンシルでは絶対に書かないで下さい!(中のデータ部分が傷ついてCDを読み込めなくなる可能性があります)
ちなみに、各トラックの曲名や音先、板付きなどのメモはケースにのところで見えるようにしてくれるとCDをセットした後も見れるのでありがたいです。
付箋などで張ったものがはがれたり、メモ用紙が取れててなくなったり、CD自体に張ってCDがべたべたになることもあります。そこも気を付けてください。
②曲を編集してつなげたけど、どこでトラック分けしたらいいの?
プロ用のCDプレイヤーでは「1トラックを再生し終わったら次のトラックの頭で一時停止状態になる」というような機能がよく使われます。
連続で曲が流れるものが1トラックに入っているとやりやすいです。
しかし、上記のような機能がない場合、すぐ次のトラックに行ってしまう場合もあります。
曲の編集をして書き出す場合、トラックの終わりの無音部分1秒~2秒ほど空けてあるとうれしいです。(長すぎも困りますが…)
さらに…トラックの頭は0.1〜0.5秒くらい無音があった方が良いです。ギリギリすぎるとプレイヤーによっては頭がかけてしまう場合があります。
③CD-R 1枚あれば安心ということですか?
ぜひ予備ディスクを用意してください。CD-R自体が欠陥品だった…なんて場合もあります。
最強パターンは…全データが入ったパソコン(CD-Rが焼けるディスクドライブ付き、もしくは外付け)と空のCD-Rとケース、油性ペンを持ち歩くことです!これでデータでもCDでもすぐ渡せます!現場で曲の編集直したり、セトリ変更したりする人もいますし、さらにUSBメモリ、SDカード、なんて持ってたらいろんな対応ができます!
プロの場合音源や譜面(楽譜)、プロフィールなど使うデータ全てがサーバーやクラウドなどにあって、いつでも取り出せる、もしくはそのデータ一式を事前に送るなんて方法がとられています。
ということで音源を扱うみなさん、参考にしてみてください!