「音楽フェスは、世界で一番平和な場所」
これは、今から十年くらい前の「ROCK IN JAPAN FES」で東京スカパラダイスオーケストラのバリトンサックス、谷中 敦さんが言った言葉です。
「平和」という言葉にはいろんな意味があるけれど、難しいことは抜きにして、確かに音楽フェスの空間というのは「平和な場所」だなと、いつも思います。
その場にいるほとんどの人は知らない人で、きっと一生二度と逢えません。
でも、その日にその空間で共有した時間は、それぞれのその後の人生の、それぞれの生活の中でいつでも再共有が出来る。
素晴らしいことです。
もちろんそれは、音楽フェスに限った話しではありません。
ただ、音楽フェスに行ったときの高揚感と、終わった後の満足感と、そして同時に訪れる一抹の「寂寥感(せきりょうかん)」つまり何とも言えない物悲しさは、野外音楽フェスならではのものなのではないかと、ぼくは思います。
そして、この寂寥感こそが、野外音楽フェスが多くの人々を惹きつけ続けていることにつながっているんじゃないかな、と思います。
今日一緒にフェスに来た友達や恋人と、来年もまた一緒に来れたらいいなと思っても、それは叶わないかもしれません。
だからこそ今日のこの一日を、楽しく、喧嘩なんてせずに、ずっと笑顔で過したい。
それがその場にいる全員の、きっと共通の願いです。
さぁみなさん、今年もフェスに行きましょう!